トマーティンとク・ボカンの違い|15ppmのピートと冬の1週間
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最終更新 2026-09-29
トマーティン蒸溜所は、ふだんはピートを使わない麦芽で「トマーティン」を造り、毎年冬の1週間だけ15ppmのピーテッド麦芽で「ク・ボカン」を造っています。2つの銘柄を分けているのは、麦芽のピートの有無と蒸溜する時期です。
早見表
| 銘柄 | ピート | 蒸溜する時期 | 代表的なボトル | 熟成 | 度数 |
|---|---|---|---|---|---|
| トマーティン | ノンピート(公式のハウススタイル) | 公式の記載なし | トマーティン12年 | 12年 | 43% |
| ク・ボカン | 15ppm | 毎年冬の1週間 | ク・ボカン シグネチャー | 8年以上の原酒(年数表記なし) | 46% |
トマーティン
1897年創業の蒸溜所で、インバネスから南へ25分ほどのトマーティン村にあります。英語版Wikipediaによると、初溜釜6基と再溜釜6基を持ち、年間の生産能力は505万リットルです。1986年2月に宝酒造と大倉商事の2社が買収し、いまも宝酒造が筆頭株主だと公式サイトは書いています。
公式サイトは、トマーティンのハウススタイルを「ピートを使わず、軽く、柔らかく、フルーティ」と説明しています。
代表ボトルのトマーティン12年は、バーボン樽、リフィルのホグスヘッド、シェリー樽で熟成した原酒を合わせ、さらに約8か月シェリー樽で仕上げています。度数43%、700ml。日本では国分グループ本社が日本語の商品ページを載せており、参考価格は8,000円(税抜)です。そのページに輸入元の表記はありませんでした。
ク・ボカン
The Spirits Businessによると、トマーティンは2005年にピーテッドのシングルモルトを造ると決め、その年の生産の最終週に、15ppmで燻したオプティック種の大麦を仕込みました。この原酒が2013年にク・ボカンとして発売されています。公式サイトは、いまもトマーティン蒸溜所で毎年冬に少量ずつ蒸溜していると書き、英語版Wikipediaは造るのを年に1週間としています。
同じ記事は、蒸溜が水温のきわめて低い時期に重なるため冷却が速く、ニューメイクの口当たりがやや油っぽくなると伝えています。名前は、インバネスに語り継がれる伝説上の魔犬に由来すると国分の商品ページにあります。
代表ボトルのク・ボカン シグネチャーは、熟成8年以上の原酒を合わせた年数表記なしの1本です。度数46%、ノンチルフィルタード、700ml。樽はバーボン樽、オロロソシェリー樽、北米産のバージンオーク樽で、国分の商品ページの参考売価は9,000円(税抜)です。公式サイトには、ほかにカリビアンラム樽の12年(46%)、オロロソシェリー樽の15年2023年版(50%)、クリエイション#3〜#8(いずれも46%)が載っています。
飲み比べるなら
ピートの弱い順に、トマーティン12年(ノンピート・43%)、ク・ボカン シグネチャー(15ppm・46%)と並べると、ピートの有無を比べられます。ただし2本は樽の構成も度数も熟成年数も違うため、差がすべてピートから来るわけではありません。15ppmは燻した麦芽を測った値で、瓶の中の値ではない点にも注意が要ります。
よくある誤解
- ク・ボカンは別の蒸溜所の銘柄ではありません。独立したブランドページがあるため誤解されやすいのですが、公式サイトはトマーティン蒸溜所で蒸溜していると書いています。
- 国分の12年の商品説明には「程よいピートの香り」とありますが、蒸溜所はハウススタイルをノンピートと説明しています。
- 公式サイトに載っている Shirakawa は、福島県白河市の白河蒸溜所(1939年創業、2003年閉鎖)に残っていた原酒のジャパニーズウイスキーで、トマーティンで蒸溜したスコッチではありません。
- 同じく公式サイトの The Antiquary は、ハイランドとスペイサイドのモルトにローランドのグレーンを合わせたブレンデッドスコッチです。トマーティンのシングルモルトではありません。
出典
- https://tomatin.com/tomatin/our-whisky/
- https://tomatin.com/
- https://tomatin.com/cu-bocan/
- https://tomatin.com/cu-bocan/the-whisky/
- https://tomatin.com/shirakawa/
- https://tomatin.com/the-antiquary/
- https://www.thespiritsbusiness.com/2025/11/tomatin-marks-20-years-of-peat-production-with-cu-bocan/
- https://en.wikipedia.org/wiki/Tomatin_distillery
- https://www.kokubu.co.jp/brand/101/7740100.html
- https://www.kokubu.co.jp/brand/101/7740147.html
トマーティン蒸溜所が出している2つの銘柄
トマーティン蒸溜所は、ノンピートの「トマーティン」と、15ppmのピーテッド麦芽で毎年冬の1週間だけ造る「ク・ボカン」の2銘柄を出しています。分けているのはピートの有無と蒸溜する時期です。
| 銘柄 | ピート | 代表ボトルの熟成 | 代表ボトルの度数 | 代表的なボトル | 購入 |
|---|---|---|---|---|---|
| トマーティンTomatin | ノンピート(公式のハウススタイル) | 12年 | 43% | トマーティン12年 | Amazonで探す広告楽天で探す広告 |
| ク・ボカンCù Bòcan | 15ppm | 8年以上の原酒(年数表記なし) | 46% | ク・ボカン シグネチャー | Amazonで探す広告楽天で探す広告 |
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よくある質問
- ク・ボカンはトマーティンと同じ蒸溜所で造られていますか。
- はい。公式サイトは、ク・ボカンをトマーティン蒸溜所で毎年冬に少量ずつ蒸溜していると説明しています。英語版Wikipediaによると、造るのは年に1週間です。
- ク・ボカンのピートは何ppmですか。
- 15ppmです。2005年の初仕込みでは15ppmで燻したオプティック種の大麦を使い、国分の商品ページもシグネチャーを「ミディアム・ピート(15ppm)」と記載しています。ppmは燻した麦芽を測った値で、瓶の中の値ではありません。
- トマーティンは日本の会社の蒸溜所ですか。
- 公式サイトによると、1986年2月に宝酒造と大倉商事の日本企業2社が蒸溜所を買収し、いまも宝酒造が筆頭株主です。