正規品と並行輸入品の違い|ウイスキーの輸入者表示の見方と確かめ方
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最終更新 2026-09-30
正規品と並行輸入品の違いは輸入した会社で、正規品はブランドの日本での販売元(正規輸入元)が、並行輸入品はそれ以外の会社が輸入したものを指す呼び方です。どちらも日本で売るときは酒類業組合法と食品表示基準により輸入者の名称と住所を日本語で表示することになっていて、ラベルの「輸入者」や「輸入元」の欄から、どの会社が輸入したかを確かめられます。
早見表
| 項目 | 正規品 | 並行輸入品 |
|---|---|---|
| 輸入した会社 | ブランドの日本での販売元 | 販売元以外の輸入者 |
| 日本語の表示 | 必要 | 必要(決まりは同じ) |
| 「輸入者」「輸入元」の欄 | 販売元の会社名 | その輸入者の会社名 |
| 内容量とアルコール分の表示 | 瓶の中身の数字 | 瓶の中身の数字 |
| 表示の決まりでの呼び分け | なし | なし |
正規か並行かは輸入の経路の話で、誰が瓶詰めしたかの話ではありません。蒸溜所の所有会社以外が瓶詰めした商品についてはオフィシャルボトルとボトラーズの違いで扱っています。
輸入する会社に同じ表示の決まり
日本で酒類の販売業をするには、原則として販売場ごとに税務署長の販売業免許を受ける必要があり(酒税法9条)、国税庁の免許区分には、輸入される酒類を卸売できる「輸出入酒類卸売業免許」があります。
表示については、酒類業組合法86条の5が、関税法29条の保税地域から引き取る酒類の容器や包装に品目などを表示するよう定めています。同法施行令8条の3第2項は、保税地域から酒類を引き取る酒類販売業者に、引取りの時までに、住所と氏名又は名称、引取先の所在地、内容量、品目、アルコール分を表示させています。条文は、引き取る会社がブランドの販売元かどうかで分けていません。消費者庁の食品表示基準Q&Aも、業務用の輸入品についての問い(加工-287)で、酒類は酒類業組合法で保税地域から引き取るまでに表示することになっているとし、輸出国側の事業者には食品表示基準の表示義務はないと説明しています。表示の義務を負うのは、国外の蒸溜所や販売店ではなく、保税地域から引き取る日本の酒類販売業者です。
食品表示基準でも、輸入品は輸入業者の氏名又は名称と営業所の所在地を表示します(3条1項)。消費者庁の食品表示基準Q&A(加工-118)は、製品を輸入した場合の輸入者を「輸入した製品の表示内容について日本国内で責任を持つ者」と説明しています。表示は邦文で行い(8条1号)、20歳未満の飲酒防止の表示も国税庁の表示基準で酒類の容器か包装に求められます(50ml以下などを除く)。一方、原材料名と原産国名は、食品表示基準5条で酒類には表示を要しないとされています。項目ごとの根拠は輸入ウイスキーの裏ラベルの見方に表でまとめています。
表示から輸入者を確かめる
| ラベルの欄 | 書かれる会社や場所 | 根拠 |
|---|---|---|
| 輸入者 | 輸入業者で、表示内容に責任を持つ会社 | 食品表示基準3条、同Q&A 加工-114 |
| 販売者 | 輸入業者との合意などで表示に責任を持つことになった販売業者 | 同Q&A 加工-114 |
| 輸入元 | 表示責任者と別の会社が保税地域から引き取った場合の、その会社 | 国税庁 食品表示法Q&A 問19 |
| 引取先 | 引取先の所在地、または財務大臣に届け出た記号 | 酒類業組合法施行令8条の3第2項・第5項 |
正規品かどうかは、「輸入者」または「輸入元」の会社名とブランドの日本での販売元を比べれば分かります。販売元は、ブランドの日本語の公式サイトや、販売元の会社のブランド一覧で確かめられます。たとえばグレンモーレンジィは、自社を洋酒輸入販売会社と説明しているモエ ヘネシー ジャパンが、自社サイトに商品ページを載せています。
国ごとの仕様の違い
国税庁の説明資料によると、内容量は容器に詰めた量を書く決まりです。国外向けの瓶を輸入すれば、日本語の表示の数字もその瓶のものになります。消費者庁のQ&A(加工-235)は、海外の表示をそのまま邦文に訳すときは、海外と日本の表示ルールの違いに留意が必要だとしています。
グレンモーレンジィ オリジナルは、米国向けの公式サイトでは75cl(750ml)・40.0%、日本の販売元モエ ヘネシー ジャパンの商品ページでは350mlと700ml・40度です。度数の違いについては度数40%・43%・46%の違いで扱っています。
買うときに見るところ
- ラベル写真の「輸入者」「輸入元」「販売者」の欄の会社名。ブランドの日本での販売元と同じなら正規品です。
- 内容量とアルコール分。日本の販売元の商品ページの数字と比べれば、日本向けと同じ容量・度数かを確かめられます。
- 原産国名。食品表示基準は酒類に原産国名の表示を求めていません。国税庁のQ&Aは、酒類の原産国名について公正競争規約などに基づく表示が行われていると説明しています。
- 通販の商品名に付く「正規品」「並行輸入品」は、酒類業組合法や食品表示基準の表示事項にはない言葉です。輸入した会社は、ラベル写真の輸入者の欄で確かめられます。
- どちらにも、品目、アルコール分、内容量と、20歳未満の飲酒防止の表示(50ml以下などを除く)を日本語で付けることになっています。
出典
- https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000006
- https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000007
- https://laws.e-gov.go.jp/law/328CO0000000028
- https://www.nta.go.jp/taxes/sake/qa/03b/01.pdf
- https://www.nta.go.jp/taxes/sake/qa/11/pdf/012.pdf
- https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/shokuhin/sakeqa/3007.pdf
- https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2025/pdf/0017.pdf
- https://laws.e-gov.go.jp/law/427M60000002010
- https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_250328_1030.pdf
- https://www.glenmorangie.com/en-us/products/the-original-12-years-old
- https://www.moethennessyjapan.com/brands/glenmorangie/sp/product/the-original
家で試すなら
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よくある質問
- 並行輸入品にも日本語の表示は付いていますか。
- 付けることになっています。酒類業組合法施行令8条の3第2項は、保税地域から酒類を引き取る酒類販売業者に、引取りの時までに住所と氏名又は名称、引取先の所在地、内容量、品目、アルコール分を表示させており、引き取る会社がブランドの日本での販売元かどうかで区別していません。食品表示基準も、輸入品について輸入業者の氏名又は名称と営業所の所在地を表示するよう定め、表示は邦文で行うとしています(8条1号)。
- 正規品かどうかはどこで確かめられますか。
- ラベルの「輸入者」、または「販売者」と並んで書かれる「輸入元」の会社名を、ブランドの日本での販売元と比べます。販売元は、ブランドの日本語の公式サイトや販売元の会社のブランド一覧で確かめられます。通販の商品名に付く「正規品」「並行輸入品」は、酒類業組合法や食品表示基準の表示事項にはない言葉です。
- 並行輸入品は容量が違うことがありますか。
- 輸入した瓶が国外向けの仕様なら、その容量が表示されます。日本語の表示の内容量は容器に詰めた量を書く決まりです。たとえばグレンモーレンジィ オリジナルは、米国向けの公式サイトでは750ml・40.0%、日本の販売元モエ ヘネシー ジャパンの商品ページでは350mlと700ml・40度です。