アイランズモルトとは|法令ではハイランドに入る島々の蒸溜所

本ページにはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。

最終更新 2026-09-30

目次
  1. 早見表
  2. 法令ではハイランドの一部
  3. 創業の時期
  4. 蒸溜所の分布
  5. 定番の銘柄
  6. ピートの強さは島でそろわない
  7. 買うときに見るところ
  8. 出典

アイランズモルトは、オークニー諸島やスカイ島など、アイラ島以外の島々にある蒸溜所のモルトウイスキーをまとめて呼ぶ慣用の名前です。スコッチウイスキー規則2009が名前を保護する5つの産地には入っておらず、島々は法令上ハイランド地域の一部にあたります。

このサイトの収録では、アイランズの蒸溜所は5つの島と諸島に7件あります。産地の区分全体はスコッチの産地の違いで扱っているので、ここでは島ごとの成り立ちと蒸溜所の分布、定番の銘柄を整理します。

早見表

島蒸溜所創業年出典で確かめられること
オークニー諸島ハイランドパーク1798ホビスター湿原で採ったピートを使う
オークニー諸島スキャパ1885初溜釜はローモンド型、麦芽はノンピート
スカイ島タリスカー1830マカスキル兄弟が創業、ハーポート湖畔のカーボスト村
スカイ島トラベイグ201719世紀の農場の建物を改装、麦芽は50ppm
アラン島アラン1995島の北のロックランザで1995年に蒸溜開始、南に姉妹蒸溜所ラグ
ジュラ島ジュラ181020世紀初めに閉鎖、1963年に蒸溜を再開
マル島トバモリー1798最大2ppmのトバモリーと最小35ppmのレダイグ

創業年はこのサイトの収録データです。特徴の欄は、公式サイト、日本の輸入元、scotchwhisky.comの記述によります(出典は末尾)。

法令ではハイランドの一部

規則10条が保護する地名は、ハイランド・ローランド・スペイサイド・アイラ・キャンベルタウンの5つです。ハイランドは、ハイランドとローランドを分ける線より北のスコットランドと定義されています。その線は北海峡を起点にクライド湾の南岸に沿ってグリーノックへ進むため、オークニー、スカイ、マル、ジュラ、アランの各島は線の北側に入ります。

アイラ島は規則で独立した保護地区とされているので、このサイトではアイランズに含めず、別の地域として扱っています。アイラ島の蒸溜所はアイラモルトとはにまとめています。スコッチウイスキー協会は、アイラ、キャンベルタウン、スペイサイドもハイランド地域の内側にあると説明しています。

同協会はFAQで、「アイランズ」はスコットランドの地名でも地域名でもないため、区分名に添える表示には使えないとしています。一方で、オークニーのような実在の地名は、原酒をすべてそこで蒸溜していれば使えます。

創業の時期

収録7件の創業年は、1798年から1885年までの5件と、1995年以降の2件に分かれます。

古いほうは、1798年のハイランドパークとトバモリー(創業時の名前はレダイグ)、1810年のジュラ、1830年のタリスカー、1885年のスキャパです。ディアジオはタリスカーを、スカイ島で稼働している蒸溜所のなかで最も古いと説明しています。ジュラは20世紀初めに閉鎖され、1963年に再び蒸溜が始まりました。scotchwhisky.comは、島の地主2人が再建に動いた主な理由を、島の人口がこれ以上減るのを止めるためだったと書いています。スキャパは1994年に生産を休止し、2004年に改修工事が始まって2005年に終わっています。

新しいほうは、アラン島北部のロックランザ(1995年6月29日に最初の原酒を蒸溜)と、スカイ島南部スレート半島のトラベイグ(2017年)です。アランの公式サイトは、1800年代初めの島には小さな蒸溜器が多くあり、すべてが合法ではなかったこと、旧ラグ蒸溜所が1840年に閉じたことを紹介しています。運営会社は2019年に島の南端でラグ蒸溜所を開きました。

蒸溜所の分布

オークニー諸島とスカイ島に2件ずつ、アラン島・ジュラ島・マル島に1件ずつです。オークニーの2件は、どちらも所在地の住所がカークウォールです。スカイ島は、ハーポート湖畔のタリスカーと、南部スレート半島のトラベイグに分かれます。トバモリーはマル島で唯一のスコッチの蒸溜所です。

アラン島の2か所は、このサイトではアランの項目に1件としてまとめています。7件は島にあるウイスキー蒸溜所をすべて網羅したものではありません。収録している蒸溜所はアイランズの一覧に、法令上同じ地域になる本土側の蒸溜所はハイランドモルトとはにまとめています。

定番の銘柄

ハイランドパークは、日本の輸入元の三陽物産のブランドページに12年・15年・18年が載っています(2026年9月時点)。このサイトにはハイランドパーク12年などのページがあります。

アランの10年は、株式会社ウィスク・イーが「アランモルト 10年」(46%・700ml)として輸入しています。輸入元は、バーボンバレルで10年熟成したのち、ファーストフィルのオロロソシェリーホグスヘッドで約9か月追加で熟成したと説明しています。ピーテッド版との違いはアランとマクリームーアの違いにあります。

トバモリー蒸溜所は、ノンピートのトバモリーとヘビーピーテッドのレダイグの2銘柄を出しています。造り分けはトバモリー・レダイグの違いで扱っています。タリスカーは10年、ストーム、18年などをこのサイトに収録しています。

ピートの強さは島でそろわない

島のモルトに共通の味の決まりがあるわけではありません。法令の地域区分は蒸溜した場所で決まり、味の基準は含みません。scotchwhisky.comが載せる麦芽の仕様を見ても、スキャパはノンピート、トバモリーは最大2ppm、同じ蒸溜所のレダイグは最小35ppm、トラベイグは50ppmと開きがあります。同じオークニーでも、ハイランドパークは自社で採ったピートを使い、スキャパはピートを使わない麦芽です。地域名から味を決めつけず、銘柄ごとの仕様を確かめるほうが確実です。

買うときに見るところ

  • 瓶のラベルに「Islands Single Malt Scotch Whisky」とは書けません。区分名の前に置けるのは原酒を全量蒸溜した土地の名前で、Orkneyのような実在の地名か、法令の5つの地名です。島の蒸溜所なら、法令上はHighlandも当てはまります。
  • 通販の商品名や売り場の分類にある「アイランズ」は、販売店の分け方です。法定の表示ではありません。
  • 島の名前が同じでも、銘柄名でピートの強さが分かる例があります。マル島ではトバモリーが最大2ppm、レダイグが最小35ppmの麦芽です。

出典

  • https://www.legislation.gov.uk/uksi/2009/2890/regulation/10
  • https://www.scotch-whisky.org.uk/discover-scotch/faqs/
  • https://www.scotch-whisky.org.uk/media/2387/guidance-for-bottlers-and-producers_2025.pdf
  • https://sanyo-brands.jp/lp/highlandpark/
  • https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1867/highland-park/
  • https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1889/scapa/
  • https://www.malts.com/en-gb/distilleries/talisker
  • https://scotchwhisky.com/whiskypedia/12009/torabhaig/
  • https://www.arranwhisky.com/about/our-story
  • https://whisk-e.co.jp/products/arran10yo/
  • https://www.jurawhisky.com/
  • https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1869/jura/
  • https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1900/tobermory/

家で試すなら

  • グラスグレンケアン グラス蒸溜所のテイスティングでも出てくる形。まずストレートで一口。Amazonで探す ↗広告
  • 本スコッチの本産地ごとに蒸溜所が載っているものを。地図付きだと頭に入ります。Amazonで探す ↗広告
  • 割り材軟水ミネラルウォーターウイスキー1に常温の軟水1。ブレンダーが香りを見るときの割り方です。Amazonで探す ↗広告

※ Amazonの検索結果へのアフィリエイトリンクです。価格と在庫はリンク先でご確認ください。

よくある質問

アイランズは法律で決められたウイスキーの産地ですか。
いいえ。スコッチウイスキー規則2009の10条が保護する地名はハイランド、ローランド、スペイサイド、アイラ、キャンベルタウンの5つで、アイランズは入っていません。島々はハイランドとローランドを分ける線の北側にあるため、法令上はハイランド地域に含まれます。スコッチウイスキー協会は、「アイランズ」は区分名に添える表示には使えないとしています。
アイラ島のウイスキーはアイランズモルトに入りますか。
アイラは規則10条で独立した保護地区とされているため、このサイトではアイランズに含めず、別の地域として扱っています。スコッチウイスキー協会は、アイラもハイランド地域の内側にあり、蒸溜業者はどちらの表示を使うかを選べると説明しています。
アイランズの蒸溜所はどこにありますか。
このサイトの収録では7件で、オークニー諸島のハイランドパークとスキャパ、スカイ島のタリスカーとトラベイグ、アラン島のアラン、ジュラ島のジュラ、マル島のトバモリーです。アラン島のロックランザとラグは1件にまとめて収録しており、島にある蒸溜所をすべて網羅した数ではありません。

ほかのガイド

ガイドをすべて見る →