スコッチの飲み方|ストレート・トワイスアップ・加水・ロック・ハイボール

スコッチウイスキーの飲み方に、決まった正解はありません。業界団体のスコッチウイスキー協会(SWA)は、よくある質問への回答で「正しい飲み方はない」としたうえで、スコットランドや英国ではごく少量の水を加えて飲む人が多く、日本ではたっぷりの水と氷で飲まれていると紹介しています。このページでは、SWAのテイスティング資料と、蒸溜所を持つ企業の公式サイトが示している手順や比率を、飲み方ごとに整理します。比率や温度の数値は、すべて出典に書かれているものです。

飲み方の一覧

飲み方作り方の目安出典
ストレート何も加えずにグラスへ注ぎ、水を別に用意するニッカウヰスキー、SWA
加水冷やしていない水を少しずつ加えるSWA、ディアジオ
トワイスアップウイスキー1に常温の水1。氷は入れないニッカウヰスキー
水割りウイスキー1に冷たい水2〜2.5。氷を入れるニッカウヰスキー
オン・ザ・ロック大きな氷の上からウイスキーを注ぐニッカウヰスキー
ハイボールウイスキー1に炭酸水3が基準ニッカウヰスキー、SWA

ディアジオはタリスカー、ラガヴーリン、カリラなどを所有する企業で、同社の Malts.com はこれらの蒸溜所の公式サイトを兼ねています。ニッカウヰスキーは余市と宮城峡に蒸溜所を持つ日本のメーカーです。

ストレート

何も加えずに飲む方法です。ニッカウヰスキーによると、英国ではストレートを「ニート」とも呼びます。グラスはテイスティンググラスや小ぶりのワイングラスを使い、チェイサーとして冷たいミネラルウォーターなどを用意する手順が示されています。

SWAの資料は、複数の銘柄を飲み比べるときに口の中を切り替え、水分を補うため、手元に水を置くよう記しています。ディアジオは、口に含んだ直後にすぐ水を飲むと余韻を確かめる間がなくなるとして、少し時間を置くよう書いています。香りをかぐときは、度数の高いものは刺激が強いため、グラスに鼻を深く入れすぎないよう注意を促しています。

加水と、水を加える理由

SWAのテイスティング資料は、ストレートで味わったあとに、炭酸を含まない冷やしていない水を少し加え、もう一度味わう手順を載せています。理由として、水がアルコール度数を下げること、温度をわずかに上げてウイスキーの香味をより引き出すことを挙げ、この変化がよく「開く」と表現されると説明しています。

ディアジオは、新鮮な水、できれば湧き水を一滴ずつ加えて加減を探る方法を紹介し、とくにカスクストレングスのウイスキーについて加水の効果に触れています。度数の高いウイスキーに感じる刺激は、水を加えると弱まるとも書いています。

英国の Scotch Whisky Regulations 2009 は、スコッチに加えてよいものを水とカラメル着色料に限り、瓶詰め時の度数を40%以上と定めています。瓶詰め度数は製品ごとに異なり、当サイトが収録するスコッチ銘柄のうち度数のわかる170本の内訳は次のとおりです。

瓶詰め度数本数
40%40
43〜45.9%58
46〜49.9%64
50〜54.9%5
55%以上3

50%以上の8本は、アイラのアードベッグとブルイックラディ、スペイサイドのグレンファークラス、キャンベルタウンのスプリングバンクとグレンスコシアの5蒸溜所の銘柄です。

トワイスアップとは

トワイスアップは、ウイスキー1に対して常温の水1を加え、氷を入れない飲み方です。ニッカウヰスキーは、テイスティンググラスや小ぶりのワイングラスに30mlのウイスキーを注ぎ、30mlの水を足す手順を示しています。同社はその効果を、アルコールの刺激がやわらぎ、常温の水を使うことで香りがやわらかく立ち昇る、と説明しています。

水割りとの違いは、比率、水の温度、氷の有無です。

項目トワイスアップ水割り
ウイスキー対水1対11対2〜2.5
水常温冷たいミネラルウォーター
氷入れない入れる
グラステイスティンググラス、小ぶりのワイングラスタンブラー

オン・ザ・ロックと水割り

ニッカウヰスキーは、ロックグラスにできるだけ大きな氷を入れ、上から静かにウイスキーを注いで数回混ぜる手順を示し、氷には市販の固く溶けにくいものを挙げています。ロック・水割り・ハイボールのいずれも、氷は軽く水ですすいで表面の霜を取るよう記しています。水割りは、氷を入れたタンブラーにウイスキーを注いで10回ほど混ぜ、冷たいミネラルウォーターを加えてよく混ぜたあと、20秒ほど置きます。このほかニッカウヰスキーは、80℃程度の湯をウイスキー1に対して2〜2.5加えるお湯割りも紹介しています。

氷を入れて白く濁ることについて、SWAは、冷却ろ過をしていないスコッチは氷を加えると濁ること、非常に低い温度で保管したウイスキーも濁ることがあり、室温に戻れば消えるはずだと説明しています。

ハイボール

ニッカウヰスキーの手順では、タンブラーいっぱいに氷を詰めてウイスキーを注ぎ、10回ほど混ぜてから、冷蔵庫で冷やした炭酸水を氷に当てないよう静かに注ぎます。比率はウイスキー1に炭酸水3が基準で、最後は泡立てないよう軽く混ぜます。SWAの資料には、ブレンデッドスコッチ50mlとソーダ150mlを氷で満たしたハイボールグラスで合わせ、砂糖小さじ1とミントを加える例が載っています。

グラスの種類

SWAの資料は、場面に応じた4種類のグラスを挙げています。

グラスSWAの説明
コピタシェリーの試飲に使うスペインのグラスが原型。縁がややすぼまり香りが集まる。手で包んで温めることもできる
グレンケアンスコットランドのグレンケアン・クリスタル社がウイスキー用に設計した、チューリップ形のグラス
ハイボールグラスハイボールなど、割って飲む背の高い飲み物に使う
タンブラーオン・ザ・ロックや、オールドファッションドなどのカクテルに使う

グラスを回すかどうかは、公式の説明どうしでも一致しません。SWAの資料はグラスを回し、内側を伝い落ちる筋を観察する手順を載せていますが、ディアジオは、回すと香りやアルコールの蒸気が立ちすぎるとして、テイスティングでは回さないよう書いています。

スコッチの法律上の定義はスコッチウイスキーとはに、カスクストレングスなどラベルの用語はシングルモルトとブレンデッドの違いにまとめています。蒸溜所は地域別に、スペイサイド・ハイランド・ローランド・アイラ・キャンベルタウン・アイランズの各ページで確認できます。

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よくある質問

トワイスアップとは何ですか。
ウイスキー1に対して常温の水1を加え、氷を入れない飲み方です。ニッカウヰスキーは、テイスティンググラスや小ぶりのワイングラスに30mlのウイスキーを注ぎ、30mlの水を足す手順を示しています。
トワイスアップと水割りは何が違いますか。
比率、水の温度、氷の有無が違います。ニッカウヰスキーの説明では、トワイスアップはウイスキー1に常温の水1で氷を入れず、水割りはウイスキー1に冷たいミネラルウォーター2〜2.5で氷を入れます。
ウイスキーに水を加えると何が変わりますか。
スコッチウイスキー協会の資料は、水がアルコール度数を下げ、温度をわずかに上げることで、ウイスキーの香味をより引き出すと説明しています。加える水は、炭酸を含まない冷やしていない水を少量としています。
ロックにしたスコッチが白く濁るのはなぜですか。
スコッチウイスキー協会は、冷却ろ過をしていないスコッチは氷を加えると濁ると説明しています。非常に低い温度で保管したウイスキーも濁ることがあり、室温に戻れば消えるはずだとしています。
ハイボールはウイスキーと炭酸水をどのくらいの割合で割りますか。
ニッカウヰスキーはウイスキー1に炭酸水3を基準としています。スコッチウイスキー協会の資料にも、ブレンデッドスコッチ50mlにソーダ150mlを合わせる例が載っています。

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