スコッチの新しい蒸溜所とは|キルホーマンなど2005年以降の14か所
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最終更新 2026-09-30
このサイトの収録では、2005年以降に創業した稼働中のスコッチ蒸溜所は14か所で、最も早いのは2005年12月に原酒を造り始めたダフトミルとキルホーマン、最も新しいのは2018年10月に初めて蒸溜したアードナッホーです。ただし「創業年」が指すものは、蒸溜を始めた年、会社を設立した年、建物を建てた年と蒸溜所によって違うため、表には何の年かを添えています。
収録していない新設の蒸溜所も多く、ここで扱うのはこのサイトの収録分だけです。年と日付は各蒸溜所の公式サイトの説明を優先し、公式に記載のないものは業界誌や日本の輸入元の資料で補っています。
早見表
「—」は、ここで挙げた出典に記載がないものです。
| 蒸溜所 | 地域 | 収録の年 | 何の年か | 最初のシングルモルト |
|---|---|---|---|---|
| ダフトミル | ローランド | 2005 | 最初の原酒を造った年(12月16日) | 2018年6月、12年 |
| キルホーマン | アイラ | 2005 | 最初の樽詰めの年(12月14日) | 2009年 |
| アイルサベイ | ローランド | 2007 | 建設の年 | 2015年11月(北欧4か国)。英国は2016年2月 |
| ローズアイル | スペイサイド | 2009 | 完成して試験生産を始めた年 | — |
| ウルフバーン | ハイランド | 2013 | 蒸溜開始の年(1月25日) | 2016年 |
| バリンダロッホ | スペイサイド | 2014 | 生産開始の年(年末) | — |
| アードナムルッカン | ハイランド | 2014 | 公式が設立とする年 | — |
| アナンデール | ローランド | 2014 | 再建後に最初の原酒を造った年(11月9日) | 2018年 |
| キングスバーンズ | ローランド | 2014 | 創設の年。初蒸溜は2015年3月 | 2018年8月(会員限定) |
| グラスゴー | ローランド | 2014 | 最初の蒸溜器が届き、ジンを出した年。ウイスキーの1番樽は2015年3月5日 | 2018年6月 |
| ノックニーアン | ハイランド | 2017 | 蒸溜開始の年 | 2020年 |
| リンドーズアビー | ローランド | 2017 | 蒸溜開始の年 | 2021年 |
| トラベイグ | アイランズ | 2017 | 蒸溜開始の年 | 2021年 |
| アードナッホー | アイラ | 2018 | 初蒸溜の年(10月) | 2024年5月、5年 |
創業年が指すもの
14か所のうち9か所は、収録の年が原酒を造り始めた年です。残りの5か所は次のとおりです。
- アイルサベイ: 業界誌 The Spirits Business によると、2007年にウィリアム・グラント&サンズのガーヴァン蒸溜所の敷地内に建てられました。
- ローズアイル: scotchwhisky.com によると、2009年に完成して試験生産を始め、ディアジオが正式に披露したのは2010年10月です。
- アードナムルッカン: 公式サイトは「2014年設立」とだけ書いています。
- キングスバーンズ: ウイスキーマガジン日本版は2014年創設とし、最初のスピリッツがスチルから流れたのは2015年3月と書いています。
- グラスゴー: 公式の年表では、会社の設立が2012年12月、最初の蒸溜器の到着とジンの発売が2014年、シングルモルトの1番樽が2015年3月5日です。
建設を始めた年まで数えると、さらに差が開きます。キルホーマンは2004年末に着工し、アードナッホーは2016年末に着工、トラベイグは2002年に建設の許可を得て2014年に着工したと、それぞれ公式が説明しています。
表で年がわかる11か所の最初のシングルモルトは、どれも蒸溜開始から3年以上あとに出ています。スコッチは容量700リットル以下のオーク樽で3年以上熟成しないと名乗れないためで、熟成の条件はスコッチの造り方にまとめています。キルホーマンは2005年の初樽から4年後の2009年、ウルフバーンは2013年の蒸溜開始から3年後の2016年です。ダフトミルは最初の製品を12年熟成まで待ち、アードナッホーの最初の製品は5年熟成でした。
地域の分布
14か所の内訳は、ローランド6、ハイランド3、アイラ2、スペイサイド2、アイランズ1です。このサイトの収録で稼働中のローランドの蒸溜所は10か所で、そのうち6か所が2005年以降の創業です。ローランド全体はローランドモルトとはで扱っています。
アイラ島の2か所は、キルホーマンが島の北西岸のロックサイド農場にあり、アードナッホーは島の北東の角に建てられたと、それぞれ公式が説明しています。島のほかの蒸溜所はアイラモルトとはにまとめています。アイランズの1か所であるトラベイグは、スカイ島のスリート半島にあると公式は説明しています。
農場と領地から始めた蒸溜所
- ダフトミル: 自家の農場で育てた大麦と、自前の自噴井戸の水を使います。農作業の少ない冬と、6月から7月に蒸溜すると公式は説明しています。
- キルホーマン: 公式の年表によると、2005年から農場の建物を借りていて、2015年に農場を買い取り、2018年に新しいモルティングフロアとキルンを完成させました。2019年に蒸溜器を2基増やし、最大で年約4,500樽を詰められるようになっています。
- バリンダロッホ: 1546年からマクファーソン=グラント家が住む領地にあります。公式は、領地で育てた春まき大麦だけを使い、生産量は年7万5,000リットル(純アルコール換算)と説明しています。
- ノックニーアン: 公式によると、スコットランド産のオーガニック大麦だけを使い、蒸溜器は再生可能エネルギー100%で動かしています。
名前や土地の歴史を継いだ蒸溜所と大手の新設
アナンデールは1836年創業で、1893年にジョニーウォーカーの会社が買い取り、第一次世界大戦後の1918年に生産を止めた蒸溜所を再建したものです。公式によると、2007年にデイヴィッド・トムソン教授とテレサ・チャーチが敷地を買い取り、2014年11月9日に最初の原酒を造りました。
ウルフバーンの名は、1821年にウィリアム・スミスがサーソー郊外に開いた同名の蒸溜所から来ています。公式は、この蒸溜所の生産が止まった正確な時期はわからないものの1850年代ごろとみられ、1872年に出た最初の陸地測量図では廃墟になっていたと説明しています。グラスゴーは、1770年創業で1902年に閉鎖したグラスゴー蒸溜所会社の名を継ぎ、製品名の「1770」もその年にちなみます。リンドーズアビーの公式は、1494年の財務記録(Exchequer Roll)にあるアクアヴィテの記述をスコッチに関する最古の文字記録とし、遅くともその頃にはこの地で蒸溜が行われていたと説明しています。閉鎖した蒸溜所の再建は復活した蒸溜所で扱っています。
ローズアイルとアイルサベイは、既存の大手が建てた蒸溜所です。ローズアイルはディアジオの蒸溜所で、scotchwhisky.com によると蒸溜器は14基、生産能力は年1,000万リットルです。アイルサベイの場所は、同誌によるとかつてレディーバーン蒸溜所があったガーヴァンの敷地です。
買うときに見るところ
- 年数表記: 年数は中身のうち最も若い原酒の熟成年数なので、蒸溜を始めてからの年数を超えることはありません。3年に満たない原酒はスコッチを名乗れず、ウイスキーマガジン日本版によると、リンドーズアビーはニューメイクスピリッツをまず蒸溜所保存会の会員限定で出し、2018年末に一般向けの販売を始めました。スコッチと名乗れないものの見分け方はスコッチの条件とはにあります。
- 蒸溜年と本数: ダフトミルの最初の製品は「2005 Inaugural Release」と蒸溜年を名前に入れた12年で、629本です。グラスゴーの最初の「Glasgow 1770」は5,000本でした。
- 日本の輸入元の商品名: ノックニーアンは株式会社サイズが2024年5月23日から「ORGANIC SINGLE MALT」(46%、700ml)などの販売を始めました。アードナッホーはジャパンインポートシステムが「アードナッホー 5年 カスクストレングス バッチ1」(60.9%、700ml)を2026年4月15日から酒販店向けに出荷しており、樽はファーストフィルのバーボンバレル、ピートは40ppmと説明しています。
- キルホーマンの定番品 マキヤーベイ は、公式がバーボン樽とシェリー樽で熟成した原酒を合わせたもので、ピートは50ppmと説明しています。日本で扱うウィスク・イーの商品名は「キルホーマン マキヤーベイ」で、46%、700mlです。
出典
- https://www.legislation.gov.uk/uksi/2009/2890/regulation/3
- https://assets.publishing.service.gov.uk/media/5fd36667e90e07662ed92c85/Scotch_Whisky_Technical_File_-_June_2019.pdf
- https://www.daftmill.com/
- https://www.daftmill.com/our-distillery/
- https://www.kilchomandistillery.com/distillery-news/timeline-2005-2025/
- https://www.kilchomandistillery.com/whisky/machir-bay/
- https://www.kilchomandistillery.com/
- https://whisk-e.co.jp/products/kilchomanmachirbay/
- https://www.thespiritsbusiness.com/2016/02/william-grant-ups-peated-presence-with-ailsa-bay/
- https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1805/ailsa-bay/
- https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1886/roseisle/
- https://wolfburn.com/pages/story
- https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1816/ballindalloch/
- https://www.ballindallochdistillery.com/creating-the-distillery/
- https://www.ballindallochdistillery.com/a-timeless-process/
- https://www.ballindallochdistillery.com/
- https://ardnamurchandistillery.com/
- https://www.annandaledistillery.com/about-us/
- https://whiskymag.jp/kingsbarns_01/
- https://www.glasgowdistillery.com/the-distillery/our-story
- https://ncnean.com/pages/why-do-we-exist
- https://ncnean.com/
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000098971.html
- https://lindoresabbeydistillery.com/the-distillery/
- https://torabhaig.com/pages/the-journey
- https://torabhaig.com/
- https://ardnahoedistillery.com/pages/our-story
- https://ardnahoedistillery.com/
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000111187.html
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よくある質問
- キルホーマン蒸溜所はいつ創業しましたか。
- 公式の年表によると、2004年末に建設を始め、2005年12月14日に最初の樽を詰めました。最初の製品は2009年の「Inaugural Release」で、定番品のマキヤーベイは2012年に出ています。アイラ島北西岸のロックサイド農場にある蒸溜所で、2005年から農場の建物を借りていて、2015年に農場を買い取りました。
- このサイトの収録で最も新しいスコッチ蒸溜所はどこですか。
- アイラ島のアードナッホーです。公式によると2016年末に着工し、2018年10月に初めて蒸溜して、同年11月9日に1番樽を詰めました。日本の輸入元ジャパンインポートシステムは、2024年5月に5年熟成の最初の製品が出たと説明しています。このサイトが収録していない、より新しい蒸溜所もあります。
- 新しい蒸溜所のウイスキーが出るまで何年かかりますか。
- スコッチは容量700リットル以下のオーク樽で3年以上熟成しないと名乗れないため、最初のシングルモルトは早くても蒸溜開始から3年後です。キルホーマンは2005年の初樽から4年後の2009年、ウルフバーンは2013年の蒸溜開始から3年後の2016年に最初の製品を出しました。ダフトミルは2005年12月の初蒸溜から待ち、2018年6月に12年熟成の最初の製品を出しています。